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「日本文化サロン」に賭けた夢とは?代表・小川榮太郎に聞く

小川榮太郎

代表・小川榮太郎に聞く なぜ今「日本文化サロン」なのか?

日本文化サロン代表・小川榮太郎

日本の文化は《国力の源》だった

――日本文化サロンを設立した動機について教えてください。文芸評論家である小川代表が、あえてこのような事業を立ち上げたのはなぜですか?

私は元来、文芸の徒、思想の徒です。難解であまり売れない本をコツコツと時間をかけて世に問うのが私の仕事だし、書斎で勉強しているのが一番楽しい。資金力も経営能力もありません。
それにもかかわらず、今の日本に絶対必要な事業であるとの強い確信があって、大きな無理をして、自ら鞭打ってこの文化事業を起業しました。
日本はもともと、世界最大級の文化資産を持ち、古来、文化の強みをよく知る政治・経済のリーダーたちによって、輝かしい歴史を形成してきた文化大国です。

文化は、国家・経済の贅沢な付属品や一部趣味人のもてあそびものではなく、国力の源であり、長期的な経済成長の基盤だったのです。
ところが、平成年間以後、日本の各界指導者らは、文化という日本最大の強みの真の価値を忘れ、長期的な見識を欠いた目先の改革や経済至上主義によって、日本人らしいあり方と国力とを同時に失ってしまった。
文化という国の根力を軽んじたことと、平成から現在に至る衰退は不可分な関係にあると、私は確信しています。
日本の最も大きな強みである文化に、もう一度存分に力を与えたい、その総合的なプラットフォーム、自由な開かれた場を作りたい――それが、私が日本文化サロンに賭けた夢です。

日本文化サロン代表・小川榮太郎
小川榮太郎

日本の文化力を国民共有の財産に

――場を作ることで、どういったことを実現しようとお考えですか?

日本文化サロンは、「文化はパワーである」との認識のもと、<文化とパトロンの好循環システムを再生する場>として創設したものです。
私は「文化はパワーである」「文化は成長産業である」というメッセージを実証したい。それによって背骨を失って漂流する日本を根本から再建したいと考えています。
日本文化サロンは、活動の柱を次の三つに置いています。

  • 実力ある人にチャンスを提供
  • パトロン文化の再生
  • 子どもたち、若者たちへの情操教育

この三つの柱を有機的に関連付けながら、日本の文化力を国民共有の財産にし、また、世界に向けて強力に発信していくための様々な事業を計画しています。
私自身の本来の役割は、事業体の経営ではなく、文化事業の理念的な基盤となることだと思います。
文化事業の基盤には<思想>がなければなりません。一般的なきれいごと、お題目ではない徹底的に鍛え抜かれた思想です。人類にとって文化とは何か、日本文化の核は何かという深い思索抜きには、実質のある文化事業は成り立たないというのが私の考えです。
『古事記』projectから日本文化サロンを始動させたのも、思想としての文化運動という性格を明らかにしたかったためでもある。
趣旨に賛同・共感して下さる篤志の皆様の、幅広い参加をお待ちしています。

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